カードローンの返済が終わらない人へ。返しても残高が減らない理由とその対処法

融資返済

こんにちは、ワタナベミエです。

「カードローンを返しているのに、なぜか残高が減らない…」

そんな悩みを抱えていませんか? 実はその原因、多くの人が見落としているお金の使い方のクセにあります。

その背景には「借りること」自体が習慣化してしまい、自分の生活を見直すことなく、カードローンや借金に頼り続ける人たちの姿が見えてきます。

本記事では、銀行の現場で実際にあった相談例をもとに、カードローンに頼りすぎてしまう人たちの共通点を紹介しながら、借金地獄から抜け出すための現実的な対処法をお伝えします。

借りる前に知っておきたい大切な話。ぜひ最後までお読みください。


【20代女性】限度額いっぱいまで借りてもまだ足りない

先日、20代前半の女性から「カードローンの限度額をもっと増やして欲しい」という相談がありました。すでに限度額まで借りている状況なのに、さらに借りようとする姿に心配を隠せませんでした。若いうちから借金に頼る生活をしていると、将来的に収入が増えても、借金返済が先に立ち、貯金ゼロ・生活の余裕ゼロのまま30代に突入してしまいます。

結婚や出産などのライフイベントを迎えても、家計は常に火の車です。

このようなケースでは 「家計管理ができていない」 ことが大きな原因です。収入以上に支出が膨らみ、カードローンでその場をしのぐ。でも、それでは 借金地獄 から抜け出せません。

まず必要なのは、 「お給料の範囲で生活する習慣を身につけること」 です。カードローンは魔法の杖ではなく、未来の自分からお金を奪う行為だと自覚しましょう。


【60代男性】カードローンの年齢制限に怒り爆発

60代後半の男性が「カードローンの更新できないのはおかしい!」と強い口調で訴えてこられました。

理由はシンプルで、「年齢制限(一般的にカードローンの申し込みは満70歳未満まで)」によって、更新審査に通らなかったからです。「カードローンは一生使えるわけではない」 このことは理解していただきたいポイントです。

この男性は、現役時代から給与とカードローンを併用して生活費をまかなっていたそうです。
退職後も収入が年金のみになってからは、ますますローンへの依存度が高まっていた様子。
「年金だけでは足りない。ずっときちんと返してきたのに、年齢を理由に切るなんてあんまりだ!」
と、まるでカードローンが自分の“権利”であるかのような口ぶりでした。

しかし、カードローンはあくまでも銀行からの「信用に基づく融資」であり、年齢や返済能力に応じて見直されるのは当然のこと
特に高齢になると、健康状態・収入の安定性・今後の返済継続可能性などから、金融機関としてもリスク管理を厳しくせざるを得ません。

この男性にとってカードローンは、もはや「生活の一部」になっていました。
でも、それは本来の使い方ではありません。ローンは一時的に生活を補うものであり、
長期的に頼り続けるものではないのです。

これまで借金で家計を補っていた人ほど、年齢制限に直面したときに生活が行き詰まります。だからこそ 「借りない生活」を早めに意識することが大切 なのです。

学び:借入に「慣れる」ことの怖さ

若いころから借入に頼るクセがついたまま年齢を重ねると、収入が下がったあとでもその支出スタイルを維持しようとし、結果的に行き詰まります。
銀行が融資を断るのは、冷たさではなく「これ以上は危険です」というサイン。

本当に必要なのは、借り続けることではなく、生活の中身を見直すことです。
収入に合った生活に切り替えること。場合によっては支出を減らす、家族に相談する、専門家に早めに相談する――。
そういった**「自分の生活を守る行動」**こそが、将来の安心につながります。


【40代男性】返しているのに減らない?カードローン残高に悩む男性

「ちゃんと返済しているのに、残高が全然減らないんです。おかしくないですか?」

ある日、40代の男性がこう相談に来られました。話を聞くと、毎月の引き落としは間違いなくされているとのこと。でも、借入残高はいつまで経っても変わらないというのです。

通帳を確認すると、確かに毎月一定額の返済はされていました。しかしその内訳を見ると、その大半が利息に充てられ、元本の減りはわずか数千円。さらに、返済した分をすぐにまた借りている状況が判明しました。

つまりこの男性は、「返済 → また借入れ → 利息だけ返済」のループから抜け出せずにいたのです。

なぜ残高が減らないのか?仕組みの落とし穴

カードローンは、「借りた分を毎月少しずつ返していく」リボ払い(定額返済)が多く、返済額の中に占める利息の割合が非常に大きいのが特徴です。
特に借入額が大きくなると、返済額のほとんどが利息に消えるため、元本はなかなか減りません。

さらに、返済した分が再度利用可能になる「借り入れ枠方式」は、「今月ちょっと足りないから…」と気軽に再借入れしてしまいやすく、返しているつもりでも借金は増えていくばかりになります。

カードローンは 一度借りたら終わり ではなく、何度でも借りられるからこそ危険です。毎月の返済額は一見少なくても、その陰で追加の借入があれば残高は減りません。

「今ある借金を返すことを最優先にする」。追加借入しないことが、借金返済の第一歩です。

本当に必要なのは、生活習慣の見直し

この男性は「ちゃんと返している」という意識が強く、自分が“借金を増やし続けている”ことに気づいていませんでした。

私は喉まで出かかった言葉を飲み込みました。
「それは、あなたが返済している以上に借りているからです」――と。

でも、こうも思いました。
借金の本当の怖さは、金額よりも“自分がどれだけ依存しているかに気づけないこと”なのだと。



借金生活から抜け出すためにできること

カードローンなど借金地獄に悩んでいる人に共通して言えるのは、 「お金を借りる前に立ち止まることができなかった」 ということです。

また、ATMを利用するときも、カードローンに誘導するような画面が出てくることで、借金という認識がないまま、簡単に借りられてしまうこと自体も問題だと思います。

借りることを考える前に、まず自分の家計や支出を見直しましょう。

借金生活から抜け出すための3つのアドバイス

  1. 家計簿をつけて収支を把握する
    まずは自分が月にいくら使っているのかを「見える化」しましょう。
    最近では、マネーフォワードMEやZaimなどの家計簿アプリを使えば、銀行口座やクレジットカードと連携して、自動的に支出を記録できます。
    紙の家計簿が続かない人でも、アプリならスマホで簡単に管理できますので、ぜひ活用してみてください。
  2. 収入の範囲で生活する習慣をつける
    「足りないから借りる」のではなく、「足りないなら使い方を見直す」ことが大切です。まずは、お給料の範囲内で生活することが重要です。
    固定費(スマホ代、サブスク、保険料など)を見直すだけでも、意外と無駄が見つかることがあります。
  3. どうしても困ったときは専門機関に相談する
    借金問題は一人で悩まず、弁護士や専門の相談窓口(法テラスや地方自治体の無料相談など)を利用するのも有効です。早めに相談することで、解決への道筋が見えてきます。

まとめ

カードローンは「いざというとき」に使うものであり、「日常の足りない分を補うもの」ではありません。借りる前に、「それは本当に必要な借金なのか?」を一度考えてください。

「借金返済が終わらない」「カードローンから抜け出せない」 という悩みを持つ人が、少しでも早く安心した生活を取り戻せるよう願っています。


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