こんにちは。
ワタナベミエです。
12月はボーナスが支給された会社も多かったのではないかと思います。
私の職場では、各自が自主目標を設定し、その達成度合いによってボーナスの査定が決まる仕組みになっています。この仕組み自体は個人の自発的な成長を促し、目標達成への意識を高める良い制度だと思います。しかし、実際の運用を見ると、その公平性に疑問を感じることがあります。
ボーナス査定について考える
数値目標と行動目標の違い
自主目標は、大きく分けて「数値目標」と「行動目標」に分類されます。
数値目標とは、具体的な数字の実績を伴う目標です。
例えば、「定期預金の積み上げ1千万円を達成する」とか 「貸出実行目標1億円を達成する」といった形で設定され、達成度も明確に評価できます。
このように目に見える成果が求められるのは、営業部門など数字と直結する部署です。
一方で、行動目標は数値化が難しいものが多く、例えば「デスク周りの整理整頓を心がける」「お客さまに対して親切な対応をする」といった、業務の効率化や働き方に関する内容が設定されることがあります。
ただし、これらは具体的な業務成果にどう繋がるのかが曖昧で、達成度合いも主観的になりがちです。 特に、数字の実績が求められない部署では、このような「あまり意味のない目標」が設定されることがあります。
矛盾が多い目標設定
目標設定は自己申告制であるため、目標の難易度や達成基準が個人ごとに異なり、そのまま達成度合いだけで評価すると結果に大きな不公平が生じてしまいます。
例えば、ある人が「1億円の貸出実績を目指す」という高い目標を掲げた場合と、別の人が「毎日、机の整理整頓を行う」という簡単な目標を設定した場合、達成の難易度には大きな差があります。
しかし、目標が達成されたかどうかだけが重視されるため、高い目標に挑戦した人が未達成だった場合、簡単な目標を達成した人よりも低く評価される可能性もあります。 「難易度の高い目標を設定することがリスク」となり、結果的に「手が届く無難な目標を選んだ方が得をする」という矛盾が生じます。
結果的にはその矛盾を回避するために、がんばった人もそうでない人もあまり差がつかないようなボーナス査定になってしまうのが現状です。
配属部署による評価の格差
さらに、配属先によっても評価の基準が大きく異なります。
営業部門では具体的な数値目標が設定される一方で、バックオフィスの部門では数値目標が難しく、定性的な目標に依存しがちです。
こうした部署の違いにより、本来なら同じ基準で判定されるはずのボーナス査定の下でも、評価の公平性が維持されていない現状があります。
ボーナス査定の改善に向けて
自主目標を基にしたボーナス査定の仕組み自体は、職員の自主性を促す点でとても有効だと思います。
ただし、運用の矛盾を放置したままでは、評価に対する納得感が得られず、モチベーションの低下を招いてしまうことがあります。
結果だけではなく、目標達成に向けた努力やプロセスを評価する仕組みを取り入れたり、数字で表すことが難しい部署については、業務改善やチームへの貢献度を評価する方法を採用するとさらに良い仕組みになるのではないかと考えています。
また、上司の評価だけではなく、同僚や部下からの評価も取り入れるとさらに本人の納得感が増すのではないでしょうか?
最後に
ボーナス評価は、職員のやる気を高め、組織全体の成長を高める重要な仕組みです。
ただし、その運用が不公平だと思われる場合、職員のモチベーションはかなり下がってしまいます。
ボーナスが支給されるだけで幸せだよと思う方もいるかもしれません。
でも、一方で高い目標を設定してその目標達成を目指して頑張ってきたのに、結果だけで評価されて一切プロセスを無視する上司がいるのも現実です。
なんのための自主目標設定なのかわからなくなってしまうと、会社に対する 忠誠心や帰属意識も薄れてきて、良い仕事ができなくなると思います。すべての人が納得できる評価というのは難しいのかもしれませんが、少しでもより良い評価制度になればいいと思います。
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