#0028 融資審査に落ちる原因とその対策

融資の話

こんにちは。

ワタナベミエです。

融資の申し込みをして銀行から断られたが、その理由がよくわからないという経験をされた経営者の方もいらっしゃると思います。断られた理由を理解せずに、また融資の申込みを繰り返しても、結果は変わらないでしょう。

この記事では、実際にあった事例をもとに、融資の審査が通らない主な原因を解説します。そして、改善すべきポイントもご紹介します。


原因その一 資金使途が不透明

資金の使い道が曖昧な場合は融資判断が難しいです。

個人事業主の事例

個人事業主の方が「運転資金が必要だ」と言ってきたものの、その業種では特に運転資金が必要と思えないケースです。明らかに生活費や住宅費に使われるのではないかと疑われる事例です。

改善ポイント

個人事業主の方が事業と個人のお金の管理を明確にするには、以下の3つのポイントを実践すると効果的です。

1. 事業用口座を開設する: 事業収入と支出を管理する専用の銀行口座を作り、事業資金を明確に分ける。

2. 会計ソフトを活用する: 事業用の収支を記録するため、会計ソフトを導入し、定期的に記帳・確認を行う。

3. 事業と生活費を分けるルールを徹底する: 事業経費は事業用口座からのみ支出し、生活費に流用しないよう意識する。これにより、資金の流れが明確になり、融資審査の信頼性も向上します。

代表者への貸付金がある事例

ある会社の決算書を見ると、会社から代表者個人に多額の貸付金がある場合があります。このような資金流用が見られる状況で「事業資金が足りない」といって融資を申し込んでも、事業以外に資金が使われる可能性が高いため、融資を断られる可能性が非常に高いです。


改善ポイント

会社から代表者への貸付金を是正するには、以下の方法が効果的です。

1. 返済計画を立てる : 代表者が会社に対して貸付金を分割返済する計画を作成し、実行する。

2. 役員報酬の見直し: 適正な役員報酬を設定し、生活費を補えるようにすることで新たな貸付を防ぐ。

3. 経費精算の徹底: 事業経費と個人支出を厳格に区分し、経費の精算ルールを明確にする。

4. 税務リスクの確認: 税理士に相談して貸付金に関わる税務リスクを把握し、早急に対応する。これにより、貸付金を適切に解消し、会社の資金管理が改善されます。


原因その二 信用情報に問題がある

過去に返済の遅延が長期間続いていたり、他の銀行で受けている融資の返済を延滞している場合も大きなマイナスポイントになります。

長期間延滞していた事例

例えば、以前借入した資金を長期間延滞して返済し終えた直後に、再び融資を希望するケースです。全額返済したとしても、延滞の履歴は銀行にとって非常に悪い印象を与えます。

他の銀行で延滞していた事例

別の銀行で借入している融資金利が高いため、肩代わりしてほしいと依頼があった場合、返済明細を確認すると延滞が続いていたというケースもありました。このような場合、返済能力への不信感から肩代わり融資が認められない可能性が高いです。

延滞していた場合、新しい融資は難しい

延滞という事実が銀行に残るため、銀行としては「また返済が遅れる可能性がある」という目線で審査します。完済したからといってすぐに信用が回復するわけではなく、今後継続的に返済をつづけていくことができるかどうかが重視されます。

改善ポイント

  1. 財務状況の改善: 過去の延滞の原因を明確にして、安定したキャッシュフローを出せるようにする。決算内容や収支状況を改善して、収益性の向上や返済能力を高める努力をする。
  2. 信用回復のため取引実績を作る: 融資以外の取引実績を増やして、資金管理がしっかりできていることをアピールする。
  3. 銀行との信頼関係を再構築する: 今後の事業計画を作成して事業の安定性や成長性をアピールして、融資担当者との信頼関係を再構築する。

改善策を実施しても、すぐに新たな借入をするのは非常に難しいですが、上記のような対策をとることで、将来的に融資を受けられる可能性を高めることはできます。


原因その三 計画性が不足している

事業計画がしっかりしていないと、融資するのはとても難しくなります。

例えば、観光地に遊びに来て「この地域には飲食店が少ないから、自分で開業したい」と突然融資相談にくるケースや、「新しい土地で人生を一から始めるために会社を設立した。一緒に事業計画を立ててほしい」という相談が実際にありました。

計画性や根拠のない融資相談は、そもそも銀行の信頼を得られません。まずは具体的な事業計画を作成することから始めましょう。


原因その四 事業実態が遠隔地にある

法人の本店所在地が遠隔地にあり、事業実態もその遠隔地にある場合、別の地域にある銀行での融資審査は難しくなります。

例えば、観光で訪れた地方が気に入ってビジネスを始めたところ、軌道に乗ってきたので融資の相談にのってほしいというケースがありました。

地方銀行の使命は、その地域に根差した企業を支援することです。そのため、地元に実態がない会社の融資取引には消極的にならざるを得ません。また、登記だけ地方銀行の地元に移すといった形だけの対応ではなく、実際にその地域での事業活動が求められます。

改善ポイント

  1. メガバンクに相談する: 全国各地に支店を持つメガバンクで融資相談をする。
  2. 取引銀行に相談する: 現在取引している銀行に相談してみるのも一つの手です。

原因その五 他銀行で断られてから相談に来る

他の銀行で融資を断られた後に、別の銀行に相談する場合も注意が必要です。

例えば、当初の事業計画が甘く、資金繰りが厳しくなったことで取引銀行に相談したものの、断られたケースです。

特に中小企業の場合、信用保証協会を利用することが多いため、取引銀行で保証協会に相談して断られた場合、別の銀行でも同じ結果になることが多いです。

なぜなら、どこの銀行で相談しても信用保証協会の審査は共通で行われるため、結果が変わる可能性は低いです。特に赤字補填のための融資は、返済の見通しが立たない場合には非常に厳しいでしょう。

改善ポイント

  1. 日本政策金融公庫の融資: 創業者向け融資などの利用を検討する
  2. 商工会・商工会議所のマル経融資: 商工会や商工会議所などの経営指導を受けることで、日本政策金融公庫で申込みできる融資制度を検討する

まとめ

融資を断られる理由には、資金使途の不透明さや信用情報の問題、計画性の欠如など、さまざまな要因があります。銀行からの信頼を得るためには、資金の使い道を明確にし、しっかりとした事業計画を立てることが重要です。また、過去に延滞履歴がある場合は、まず信用を取り戻す努力が必要です。

融資を検討している方は、これらのポイントを踏まえて準備を進めることで、融資を受けられる可能性を高めることができます。しっかりと準備を整え、銀行との信頼関係を築いていきましょう。

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