#0013 銀行員を味方につけろ!~新規融資を勝ち取る経営者の心得

融資の話

こんにちは。

ワタナベミエです。

本日は銀行から新規で融資を受ける際に、押さえておいてほしいポイントを、ワタナベミエの目線でお話します。

新規で融資を申し込む場合、すでに融資取引があるお客さまと違い、銀行が重視するポイントや注意する点がいくつかあります。

以下では、新規融資に特化した注意点を具体的に解説したいと思います。

信頼を得るためには第一印象が大切です

新規融資の場合、銀行との関係がまだ構築されていないため、第一印象が特に重要です。

融資担当者は、あなたが信頼できる相手かどうかを短時間で判断しなければいけません。

以下を意識してもらえると良いです。

清潔感のある服装と礼儀正しい態度

人は見た目の印象に左右されるものです。

着飾る必要はありませんが、最低限の清潔感は大切です。

余談ですが、以前、飲食店を経営されている方が融資の相談にいらっしゃいました。

見た目が…「ちょっと、この人のお店でごはんは食べたくないな~」と感じたことがあります。

清潔感は重要です!(笑)

質問に対して明確にそして自信をもって答えてくれる

横柄な態度はよくありませんが、逆に、挙動不審だったり自信なさげだと、内心「この人にお金貸して大丈夫かな~?」と心配になります。

ご自身の事業のことは、明確に自信をもって答えることが重要です。

飾らず、誠実な対応を心がける

自分をよく見せようと無理に話を盛ったり、相手を軽視するような態度を取るお客さまは悪印象です。

以前、事業開始にあたって、運転資金の借入相談がありました。

その借入希望金額「1億円!」

1億円の内訳を確認しても、「ざっくり1億円!」と言い張るだけです。

金額もそうですが、お金の貸し借りなので、誠実な対応を心がけていただきたいです。

銀行が重視する3つのこと

融資を受けるときに重要なことは、借りたお金を

①何に使うのか ②どうやって(何で)返すのか ③返せなくなった時はどうするのか です。

何に使うのか

これはいわゆる資金の使いみちです。

事業計画を立てたときに、この計画だと途中でお金が足りなくなるので、運転資金を借りたい。

商品を販売するために、その商品を作る機械や装置を購入するための、設備投資の資金を借りたいといったものです。

お客さまの中には、「とりあえず、何があるかわからないので多めに借りておこう」という考えの方がいます。

できればやめておいた方がいいです。過剰な借入は返済負担が重くなり、経営を圧迫する恐れがあるからです。

一方で、必要額を下回る借入も途中で資金不足となる可能性があります。

融資額は事業計画に基づき、根拠を明確にして決めるべきです。

どうやって(何で)返すのか

資金使途が決まれば、おのずと何で返済するのかが決まってきます。

一般的に

運転資金だと売上で返済します。(1年以内の短期融資の場合)

設備資金だと長期に渡って返済するため利益で返します。

例えば、ある商品を作って販売するための、機械設備の融資なら、その商品を売ってできた利益が返済の原資となるといった具合です。

返せなくなったらどうするのか

銀行が考える万が一の対応策としては

担保の設定

万が一返済できなくなった場合、担保となる不動産や預金などを検討します。

返済できなくなった場合は、銀行はその担保物件を処分して、融資金を回収します。

連帯保証人を設定

会社が返済困難となった場合は、連帯保証人が返済義務を負います。

そのため銀行は保証人の信用力も調査します。

最近の傾向

法人向けの融資で、担保や保証人に頼らない融資が増えつつあります。

そういった融資は、その会社の事業の収益性や将来性、または信用力を評価して行われます。

事業実績のない法人向けの新規の融資では、代表者を連帯保証人として申し受けする場合がほとんどです。


事業の実現性の可能性を伝える

新規の融資では、まだ事業の実績がない場合が多いため、事業の将来性や計画の現実性をアピールする必要があります。

もし、事業を開始しているのなら、SNSを十分活用して写真や顧客の口コミなどを見せることで、お店の価値を感じてもらうことができます。

以下は事業内容の説明の際に、押さえておきたいポイントです。


どんな事業をやっているのか

商品の販売先やサービスの提供先、仕入先、取引先の一覧を作成する。

どのように利益をあげているのかを、具体的に説明できるようにする。


ターゲット層を明確にする

対象とする顧客層や、立地条件、市場のニーズをしっかり把握していることを示す。


予想されるリスクを把握しておく

予想される課題やリスクに対して、どのように対応するのか想定しておく。

例えば、ある特定の国のインバウンドを専門に扱っている旅行会社などでは、政情不安や経済状況などによっては、インバウンドが激減することが想定されます。それに対しての対応策を予め考えておくことも有効です。


必要な書類を準備する

新規融資の申し込みでは、提出書類が審査の中心となります。

担当者からお願いされたら、以下の書類などを正確かつタイムリーに準備しましょう。

会社の概要書や代表者の経歴書

事業を始めたきっかけやどういう商売をしているのか、代表者の経歴など。

事業計画書や資金繰り表

事業計画書:具体的で現実的な計画を作成する。計画2年目で売上が倍になるなど、バラ色の計画は銀行員は好みません。

資金繰り表:現金の出入りを表すもの。これがあれば、今後のキャッシュフローを明確に示すことができます。

自己資金を証明する入出金明細

自己資金の証明:通帳や取引履歴で、自己資金があることを証明する。

自己資金は全く無いよりはあった方が良いです。事業に対する計画性と本気度が伝わります。

許認可証明書

飲食店や宿泊業などの特定の業種では、提出を求められます。

金融機関の特徴を理解する

適切な相談先を選ぶために、金融機関の特徴を理解しましょう。

新規の融資では、銀行によって審査基準や融資方針が異なることがあります。

通常は預金取引をしていたり、自分の事業の営業区域内にある金融機関で相談するのが一般的です。また、必ずアポイントを取りましょう。

以下を参考にして適切な銀行を選びましょう。

メガバンク

都市銀行は一般的に、大都市に本店を置き、全国の主要都市に支店を展開しています。

都市銀行の中でも、規模が大きく国際的な取引量が多い銀行をメガバンクと言います。

大きな資金を必要とする場合に有効です。

地方銀行

地域密着型の銀行。地元の中小企業や個人事業主を支援する銀行。

信用金庫・信用組合

小規模事業者向けのサポートに強みがあります。

まとめ

新規融資を成功させるためには、事前準備と銀行担当者との信頼関係の構築が非常に重要です。

最低でも、融資の実行希望日の1か月~1か月半前までには相談しましょう。

定期的に進捗状況を確認し、疑問点や不安があれば早めに相談してください。

この記事のポイントを押さえて、計画的に融資の申し込みを進めていきましょう。

事業融資を検討されている方にとって、この記事が少しでもお役に立てば幸いです。


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