#0019 銀行融資の疑問解消! 一度借りた融資は最後まで返済しないと次は借りられないの?

融資の話

こんにちは。

ワタナベミエです。

今回は事業融資の借り換えの活用法についてのお話です。


はじめに

「融資を受けた後、最後まで返済しないと次の融資をしてもらうことはできないのか?」

こうした疑問を抱える経営者の方は少なくありません。特に運転資金や設備資金を借りた場合、それを返済しきる前に追加の資金が必要になるケースもあります。

今回は、融資を完済せずとも新たに借りる方法借り換えについて詳しく解説します。


融資を全部返済しないと次の融資は借りられないのか?

結論から言えば、必ずしも完済する必要はありません。

長期の運転資金であれば、返済がある程度進んだ段階で借り換えを活用することで、再び融資を受けることが可能です。

ただし、融資の種類や会社の経営状況、銀行の審査によって借り換えできないこともありますので、慎重な検討が必要です。


借り換えについての基礎知識

借り換えとは、現在の融資残高を一度完済した形にし、その上で新たに融資を受ける手法です。

この方法を活用すれば、融資額を当初の金額に復元する、もしくは増額することも可能です。


借り換えのメリットとデメリット

メリット

  • 返済負担が変わらない:当初の借入金額と同額で借り換えすることで、借り換え後も月々の返済金額が大きく変わることは少ないです。
  • 返済負担が抑えられる : 新たな借入を増やすより、借り換えした方が、総体的な返済の負担が抑えられます。
  • 金利の見直し:業績が好調であれば、借り換えの際に金利が下がる可能性があります。

デメリット

  • 業績悪化時のリスク:業績が不調だと、逆に金利が上昇する場合があります。
  • 審査の不確実性:銀行の判断によっては、審査が通らないリスクがあります。保証協会付き融資でも保証承諾が得られないことがあります。
  • 費用が発生する:借り換えには繰上返済手数料、保証料、印紙代が必要になるケースがあります。借り換え時に業績が悪くなっていたりすると、信用保証料の算定基準にも影響して、保証料が高くなるケースもあります。

借り換えの具体例

ケーススタディ』

  • 当初:運転資金として1,000万円を借入する
  • 融資残高:500万円まで返済済み
  • 借り換え後:新たに1,000万円を借入 → 残高500万円を完済 → 手元に500万円が残る

注意点』
保証協会付き融資では、借り換えのたびに保証料がかかるため、その費用負担も検討が必要です。


借り換え可能な条件は?

借り換えを成功させるためには、以下の条件を満たすことが重要です。

  • 決算書の提出:毎期の決算書を銀行に提出していること。
  • 経営状況が安定している:利益を継続して出していること。
  • 延滞がない:他行の融資を含め、返済遅延がないこと。
  • 税金・社会保険料の支払い:滞納がないこと。

などがあります。


設備資金の融資は借り換えできるのか?

設備資金は、資金使途が設備購入などに限定されています。そのため、通常は完済するまで借り換えはできません。

ただし、以下の場合は例外があります。

  • 設備を売却した場合:その資金をもって一括返済する必要があります。
  • 残高が少額の場合:保証協会の承諾が得られれば、借り換えが認められることもあります。

借り換えを検討する際の注意点

  • 銀行の選定:複数の銀行に相談するのは、担当者に不信感を与える可能性があるため避けた方が無難です。
  • 費用の確認:元金や金利、手数料、保証料など、細かい条件を事前に確認しましょう。
  • 計画的な返済:借り換えによる返済期間の延長で返済負担が軽減する場合でも、無理のない返済計画を立てることが重要です。

まとめ

融資を受けた後、必ずしも完済を待たずに新たな資金を調達することは可能です。

しかし、借り換えには一定の条件があり、経営状況や銀行の審査基準に左右されます。特に保証協会付き融資の場合、借り換えのたびに保証料が発生するため、計画的な資金運用が求められます。

また、運転資金であれば借り換えは比較的容易ですが、設備資金の場合は制約が多いため注意が必要です。

まずは現在の融資状況を整理し、銀行担当者に相談することをお勧めします!

経営者の皆さんが最適な資金調達を行えるよう、この記事が参考になれば幸いです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました