こんにちは。
ワタナベミエです。
今回は対応に困ってしまうタイプのお客さまのお話です。
私は銀行員として日々さまざまなお客さまとお会いしますが、中には「ちょっと困ったな…」と感じることもあります。
今回は、その具体例を挙げながらなぜそれが問題になるのかをお伝えします。
少しユーモアも交えつつ、銀行員の本音をのぞいてみてください。
女性の融資担当者への偏見を持つお客さま
初対面のお客さまとの面談の際に「なんだ、女性が担当なのか」といった態度をとられることがあります。
まだお話を始める前から信頼を損なわれてしまうのは正直悲しいものです。
この令和の時代になっても、性別で判断する人って結構いるんですよね(笑) 専門性や対応力を見ていただけると嬉しいです。
面談の時間を守らないお客さま
多忙な経営者の方には難しい時もあるかもしれませんが、面談の遅刻が続くとそのあとのスケジュール調整に苦労します。
特に融資の話は慎重に進める必要があるため、お互いの時間を尊重できると助かります。
遅れるなら遅れるで、連絡をいただけるとありがたいのですが、連絡もなしに悠然と遅刻して銀行に現れるのはやめてほしいです。
プライベートに踏み込んでくるお客さま
お客さまに信頼されて気に入ってもらえるのはありがたいのですが、「息子の結婚相手にどうか」といったお話しや「お食事を一緒にどうですか?」というお誘いを受けることがありますが、私は仕事とプライベートは分けたいと考えています。
何度もお断りしていると、かえって関係がギクシャクすることも…。
お誘いを断り続けた後に、融資のお話で連絡すると、妙に不機嫌な態度をとられたり電話をガチャ切りされるとさすがにこちらも不愉快になります。
「前任者は良かった」を繰り返すお客さま
「前の担当者はこんなに親切だった」「他の銀行はこうしてくれた」とおっしゃる方もいます。
それならその前任者や他行に相談された方が良いのでは…と思うことも。
過去ではなく、今の対応に目を向けていただきたいです。そういうお客さまはたいていが、ほとんど人の話を聞かずに、先入観をもって接する方が多い印象を受けます。
何か隠し事をしているお客さま
決算書に不明点がある場合や、核心に触れる質問をすると話題をそらされる方もいます。しどろもどろになるお客様がいる一方、過去には怒ってカルトンを投げつけた社長もいました。
どんな時でも誠実に対応していただけると、融資の審査もスムーズに進みます。
銀行は「敵」ではなく「パートナー」と思っていただければ幸いです。
お互いにガラス張りのお付き合いを大切にしたいですね。
※カルトンとは…銀行などの金融機関の窓口で通帳や現金の受け渡しに使われるプラスチックのお皿です。金融機関によって色や形は様々です。
逆ギレするお客さま
業績の厳しい会社の社長に「今後の計画」を伺うと、怒り出す方もいらっしゃいます。
しかし、銀行としては融資を実行する以上、返済計画の確認がもっとも重要です。
感情的になっては話も進まず、会社を助けることもできません。ここは冷静にご説明いただけるとありがたいです。
自分の会社の説明ができないお客さま
融資をご希望でお越しいただいたのに、自社の取引先や事業計画について何も説明できない方がたまにいらっしゃいます。
詳細な財務内容を説明するのは少し難しいところもあるかもしれませんが、現在の状況や今後の展望などは他人に説明できるようにしておいた方が良いと思います。
難しい言葉を選ばなくても、一生懸命伝えようとする気持ちがこちらに伝わると、私もお客さまの会社をしっかり理解した上でお手伝いをしたいと思えるので、最低限の情報はご用意いただけると助かります。
おわりに
現役銀行員としての本音を少しだけお話ししました。
お客さまと信頼関係を築くには、双方のコミュニケーションが大切です。これを読んで、「銀行員もそんなことを思っているのか」と感じていただけたら嬉しいです。
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